自転車チェーン、黒いヘドロで覆われていないか?正しい洗浄と注油の方法

左半分が洗浄前で汚れて、右半分が洗浄後のピカピカのチェーン、チェーン洗浄器、ディグリーザー、チェーンルブ、ウエスが作業順に並んでいる。 自転車メンテナンス

自転車に乗っていて、「最近ペダルが重いな」「シャリシャリ変な音がするな」と感じたことはないだろうか。

そんな時は、チェーンを見てみるといい。
銀色であるはずのチェーンが、真っ黒なヘドロのような汚れで覆われていないか?

もしそうなら、無駄な体力を使いながら、自転車の寿命を自ら縮めていることになる。

「チェーンなんて油を差しておけばいいんだろ?」
そう思って、ホームセンターで買った安いスプレーオイルを、真っ黒なチェーンの上からシューッと吹きかけていないか?

それは絶対にやってはいけない愚行だ。

汚れの上からオイルを差すのは、泥だらけの顔の上に高級な化粧水を塗るようなものだ。
汚れと新しいオイルが混ざり合って、さらに強固な「研磨剤入りのヘドロ」を生み出してしまう。
このヘドロが、チェーンだけでなく、ギアの歯(スプロケットやチェーンリング)までゴリゴリと削り取っていくのだ。

俺の経験から言うと、チェーンのメンテナンスをサボってギアまでダメにしてしまうと、修理代は数千円どころか、1万円を軽く超えて吹き飛ぶぞ。

そうなる前に、正しいチェーンの「洗浄」「注油」を覚えよう。
クロスバイク乗りはもちろん、ママチャリやシティサイクルに乗っている一般ユーザーも、これをやるだけで自転車が見違えるように軽くなる。
嘘だと思うなら、一度騙されたと思ってやってみてくれ。

洗浄:ヘドロを溶かし出す快感を知れ

チェーンメンテナンスの基本は、「まず徹底的に汚れを落とすこと」だ。
注油はその後だ。絶対に順番を間違えるな。

チェーンの汚れを落とすには、「ディグリーザー(油汚れ落とし)」という専用のケミカルを使う。
間違っても、家庭用の中性洗剤やパーツクリーナーで代用しようなどと思うな。
中性洗剤ではガンコな油汚れは落ちないし、車用の安いパーツクリーナーは揮発性が高すぎて、汚れを溶かす前に乾いてしまう。
それに、自転車の塗装やゴム部品を痛める危険性があるからだ。

俺がおすすめするのは、自転車専用に作られた売れ筋ディグリーザーだ。

そして、チェーンを洗う時に劇的に作業を楽にしてくれるのが、「チェーン洗浄器」という超定番アイテムだ。

チェーン洗浄器を使った最強の洗浄手順

使い方は驚くほど簡単だ。

  1. ディグリーザーを注ぐ
    チェーン洗浄器の容器に、指定のラインまでディグリーザーを入れる。
  2. チェーンにセットする
    洗浄器をパカッと開いてチェーンを挟み込み、フタを閉じる。
  3. ペダルを逆回転させる
    そのままペダルをゆっくりと逆回転させる。すると、洗浄器の中のブラシが回転し、チェーンのコマの奥深くまで入り込んだヘドロを掻き出してくれるのだ。
  4. 水で洗い流す
    真っ黒な液が出てきたら、洗浄器を外す。その後、チェーンに残ったディグリーザーを水でしっかりと洗い流す。水洗い不要のタイプもあるが、基本は洗い流す方がスッキリする。
  5. 完全に乾燥させる
    ここが重要だ。ウエス(いらない布やタオル)でチェーンの水分をしっかりと拭き取り、完全に乾燥させる。水分が残ったままオイルを差すと、オイルが弾かれて浸透しないからだ。

どうだ?
あの真っ黒だったチェーンが、買った時のような美しい銀色に輝いているだろう。
この快感を知ってしまうと、もうヘドロまみれのチェーンには戻れなくなるぞ。

注油:スプレー式は捨てろ!一滴ずつ垂らす「ボトル式」が正解だ

チェーンがピカピカになり、完全に乾燥したら、いよいよ注油だ。

ここで多くの初心者がやってしまう間違いがある。
それは、「スプレー式のオイルを、チェーン全体にシューッと吹きかけること」だ。

スプレー式オイルは今すぐゴミ箱に捨てろ!

スプレー式は手軽に思えるが、実はデメリットだらけだ。
まず、オイルがチェーン以外の場所(タイヤ、リム、ブレーキなど)に飛び散りやすい。
特にブレーキにオイルが付着すると、ブレーキが全く効かなくなり、大事故につながる。これは自殺行為に等しい
さらに、スプレー式はオイルの無駄遣いが多く、すぐに使い切ってしまう。

正しい注油は、「ボトル式のオイルを、チェーンのコマ(ローラー部分)一つ一つに、一滴ずつ丁寧に垂らしていくこと」だ。

面倒くさそうに聞こえるかもしれないが、慣れれば5分もかからない。
このひと手間が、オイルの飛び散りを防ぎ、チェーンの寿命を最大限に延ばすのだ。

俺が長年愛用しているのは、ローディーに昔から選ばれ続けているフィニッシュラインの鉄板チェーンオイルだ。

プロもやっている正しい注油手順

  1. コマに一滴ずつ垂らす
    チェーンのローラー部分(丸い筒状の部品)を狙って、オイルを一滴ずつ垂らしていく。ペダルをゆっくり逆回転させながら、すべてのコマに行き渡らせる。
  2. オイルを浸透させる
    すべてのコマにオイルを差し終えたら、ペダルを数回逆回転させて、オイルをチェーンの内部までしっかりと浸透させる。
  3. 余分なオイルを拭き取る
    ここが一番重要だ!
    オイルが浸透したら、ウエスでチェーンの表面に付いた余分なオイルをしっかりと拭き取る。
    「せっかく塗ったのに拭き取るのか?」と思うかもしれないが、チェーンの表面にオイルが残っていると、そこに砂やホコリがくっついて、あっという間に新たなヘドロを生み出してしまうからだ。
    「オイルはチェーンの内部にあれば十分。表面はサラサラにしておく」というのが、チェーンメンテナンスの鉄則だ。

ママチャリ・シティサイクルユーザーへの注意点

ここで、ママチャリやシティサイクルには一つ注意点がある。

これらの自転車の多くは、チェーン全体が「チェーンケース(カバー)」で覆われている。
フルカバータイプ(完全に覆われているもの)と、ハーフカバータイプ(上半分だけ覆われているもの)があるが、フルカバータイプの場合は、チェーン洗浄器を使うのが難しい。

その場合は、無理に洗浄器を使わず、チェーンケースの点検口(小さなフタ)を開けて、そこからディグリーザーを染み込ませたウエスでチェーンを拭き取るだけでも十分効果がある。
そして、注油も点検口から一滴ずつ垂らしていけばいい。

クロスバイクのように外装変速機(ギアが何枚も重なっているタイプ)がついている自転車は、チェーンがむき出しなので、洗浄器を使ったフルメンテナンスが簡単にできる。

まとめ:メンテナンスをサボる奴は自転車に乗る資格なし

チェーンの洗浄注油
この2つを定期的に(理想は月に1回、または雨の中を走った後)行うだけで、ペダルの軽さは劇的に変わり、自転車の寿命は何倍にも延びる。

自転車屋に持っていけば数千円の工賃を取られる作業だが、自分でやればケミカル代の数百円で済む。
しかも、自分でメンテナンスした自転車には愛着が湧き、乗るのがもっと楽しくなるはずだ。

「面倒くさい」と言って真っ黒なヘドロチェーンを放置するような奴は、自転車に乗る資格はない。
今すぐディグリーザーとボトル式オイルを手に入れて、週末に愛車のチェーンをピカピカに磨き上げてやれ!

これから梅雨だ!

手入れをしていないあいつのチェーンは速攻錆びて、ギシギシと重くなっちまうぞ。

いまのうちにチェーンのメンテナンスを覚えて、あいつより一歩先ゆく快適な自転車に乗ろうぜ!

チェーン洗浄器にはディグリーザーが必要なんだから、セットで買うのが賢い選択だ!

次回は、さらに一歩踏み込んで「チェーンの交換」について語る。
「チェーンが切れたらどうなるか?」俺の悲惨な実体験も交えて解説するから、乞うご期待!!

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