サドル沼に10数個ハマった俺が教える「お尻が痛い」の正しい解決法

複数の自転車サドルが並べられた様子。穴あきサドル・幅広サドル・レーサーサドルなど種類の違いが一目でわかる 自転車・スポーツ

俺はサドル沼で10数個ハマった

「長距離を走るとお尻が痛くてたまらない!」
そんな悩みを抱えていないか?
安心してくれ、俺も過去にサドル沼にどっぷりハマった人間だ。

メルカリで安い中古サドルを買い漁り、試した数は優に10個を超える。
クッション性が高いもの、レーシーな極薄のもの、幅広のもの……色々と試したが、「万人に合う魔法のサドルなど存在しない」というのが俺の結論だ。

だが、諦めるのは早い。
魔法のサドルはなくても、「その体型とその乗り方に合ったサドル」は必ず存在する。
今回は、俺が身をもって学んだ「お尻の痛みを解決する正しい順番」を徹底的に解説してゆくぞ。

お尻が痛い原因は3つしかない

サドルを買い替える前に、まずは原因を知る必要がある。
お尻が痛くなる原因は、大きく分けて以下の3つだ。

  1. サドルの高さが合っていない
  2. サドルの形状が体型に合っていない
  3. 乗り方(体重のかけ方)の問題

この3つを順番に潰していかないと、いくら高価なサドルを買っても痛みは消えない。
特に、ママチャリやシティサイクルに乗っているシニア層は、この基本を知らないまま「サドルが硬いせいだ」と勘違いしているケースがザラだ。

まず「高さ」を正しく合わせろ

一番多い原因がこれ!サドルの高さが低すぎるのだ。
足つきを良くするためにサドルをベタ下げしている奴がいるが、それは自殺行為だ。

サドルが低いと、ペダルを漕ぐたびに膝が窮屈になり、体重のほとんどがサドル(お尻)に集中してしまう。これではどんなサドルでも痛くなるに決まっている。

正しいサドルの高さの目安は、「ペダルを一番下にした時に、膝がほんの少し曲がる(150〜155度)くらい」だ。
簡単なチェック方法を教える。
サドルに跨り、ペダルを一番下にした状態で「かかと」を乗せてみる。この時に膝がピンと伸び切る高さが、正しいサドル高だ。
この状態で通常通り「母指球(足の親指の付け根)」でペダルを踏めば、自然と膝に余裕ができる。

まずはこの高さに調整して走ってみてくれ。それだけでお尻への荷重が減り、痛みが劇的に改善するはずだ。

幅広サドル(ママチャリ標準)の真実

ママチャリに標準装備されている、あの分厚くて幅の広いサドル。
一見するとクッション性が高くてお尻に優しそうだが、実は大きな落とし穴がある。

あれは、「サドルを極端に低くして、膝を上げて漕ぐ乗り方」を想定して作られているフシがある。
先ほど説明した「正しいサドル高」に設定してあの幅広サドルに乗るとどうなるか?
ガニ股にしなければ乗れないのだ。

太ももの内側がサドルの幅広部分にガンガン擦れて、漕ぎにくくて仕方がない。
短時間の通勤・通学ならまだしも、長距離を走るとなると、この擦れが致命的な股ズレを引き起こす。
つまり、正しいポジションでしっかり漕ぎたいなら、幅広サドルは選択肢から外れることになる。

ゲルサドルカバー×パッド付ジャージは最悪の組み合わせだ

「サドルを替えるのは面倒だから、上から被せるゲルサドルカバーで済ませよう」
そう考える気持ちは痛いほどわかる。俺もやった。

だが、ここで絶対にやってはいけない組み合わせがある。
「ゲルサドルカバー」と「パッド付のサイクルジャージ」の併用だ。
これは最悪の選択だと言い切っておく!

カバーのクッションとジャージのパッド、両方の凹凸部が不規則に干渉し合い、余計に圧迫感が増して激痛を引き起こす。
ゲルサドルカバーを使うなら、パッドなしの普通のズボン(パンツ)に限定してくれ。

また、カバーはあくまで「応急処置」だ。
長距離を走るとカバー自体がズレてきたり、クッションが底付きして結局痛くなったりする。本質的な解決を目指すなら、やはりサドル自体の交換が必要だ。

穴あきサドルが「正解に近い」理由

俺が10数個のサドルを試した結果、最終的に辿り着いたのが「穴あきサドル」だ。
ロードバイクだけでなく、ママチャリにもこれを使っている。

穴あきサドルのメリットは絶大だ。
まず、中央に穴(または深い溝)があることで、前立腺や尿道への圧迫が劇的に軽減される。
さらに、通気性が良くなるため、汗がこもりにくい。汗で皮膚がふやけると股ズレのリスクが一気に跳ね上がるため、この通気性は非常に重要だ。

ただし、選ぶ際には「サドル後部の幅」に注意してほしい。
自分の「坐骨(お尻の骨)の幅」よりも広いサドルを選ぶのが絶対法則だ。骨がしっかりサドルに乗らないと、股間周辺の柔らかい組織で体重を支えることになり、悲惨な痛みを味わうことになる。

男性は前立腺を守れ(放置するとヤバいぞ)

ここで、男性読者に向けて重要な警告をしておこう。
長時間のサイクリングによる股間の圧迫、特に前立腺へのダメージを甘く見てはいけない

「股間が痺れてきたけど、我慢して走ろう」
こんな経験はないか?俺はある。だが、これを続けていると取り返しのつかないことになる可能性がある。

実際、サイクリングと前立腺がんのリスクに関する研究データも存在する。
2014年の海外の研究(※)では、週に8.5時間以上自転車に乗る男性は、3.75時間未満の男性に比べて、前立腺がんのリスクが6.14倍に跳ね上がったという報告がある。
また、別の研究でも、長距離サイクリング後に前立腺がんの指標となるPSA値が上昇することが確認されている。

もちろん、自転車に乗れば必ずがんになるわけではない(有酸素運動としての健康メリットも大きい)。
だが、「サドルによる会陰部の圧迫」がリスク要因の一つであることは、多くの研究で指摘されている事実だ。
だからこそ、股間の痺れを放置してはいけない。穴あきサドルや溝付きサドルで圧迫を逃がす対策は絶対に必須だ

※参考:Cycling Weekly等の海外報告、および各種医学論文より

長距離の股ズレ対策:神アイテムを教えよう

サドルの圧迫とは別に、太ももの内側がサドルや衣服に擦れて痛くなる「股ズレ」も厄介だ。
定番の対策としては「シャモアクリーム」を肌に塗る方法がある。これも悪くはないが、長距離だと汗で流れてしまい、道中で塗り直す手間がかかる。

誰もが愛した、伝統のシャモアクリーム!!ロングライドで誰もが一度はお世話になっている定番アイテムだ!タップリ塗っていたので俺も4~5個消費した。道中で塗り直すと手がヌルヌルになっちまって閉口するんだ。

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そこで、俺が見つけた超長距離向けの神アイテムを教えよう!
それが「医療用粘着固定シート(大判)」だ。

これを擦れやすい部分に直接貼っておく。
シャモアクリームのように流れることもなく、剥がれなければ1日中もつ。肌が直接サドルやジャージの縫い目に擦れないので、全く痛みが出ないのだ!
ジャージとパッドの縫い目が凶器に感じている奴は、騙されたと思って一度試してみてくれ。

股ズレ対策の新常識!!ほんと神だった!「肌がまったく擦れなければ良いんだ!」という当り前の話。他では教えていないので、これを知れただけでキミがこの記事を読んだ価値あり!

お尻が痛くなってきたら:走りながらできる応急処置

最後に、走行中にお尻が痛くなってきた時の応急処置を教えておこう。
それは、「ギアを少し重くする」ことだ。

「えっ?疲れているのにギアを重くするの?」と思うかもしれない。
だが、ギアを重くしてペダルをしっかり踏み込むことで、体重の負荷がお尻からペダル(脚)へと分散されるのだ。
軽いギアでクルクル回していると、どうしてもお尻にドカッと体重が乗ってしまう。痛い時こそ、少し踏み応えのあるギアを選んで、お尻への荷重を抜いてみてくれ。

まとめ:サドル選びの正しい順番

お尻の痛みを解決するための手順をまとめるぞ。

  1. サドルの高さを正しく調整する(まずはここから!)
  2. パッドなしズボン+ゲルサドルカバーを試す(応急処置)
  3. 穴あきサドルに交換する(本質的解決・前立腺保護)

俺の現在の最適解は、「ロングノーズの穴あきサドル」に短い時間なら「パッドなしズボン」、長時間なら「パッドありジャージ」を合わせることだ。
だが、体型も乗り方も人それぞれ。最終的には自分自身で正解を見つけるしかない。
キミもこの手順を参考に、自分のお尻を守る最高のセッティングを見つけ出してくれ!

買ったその日からスグに使える、かぶせるだけの即戦力!!

まずは全要素をクリアしている穴あきサドルだ。コレに交換してごらん。「もっと早く交換しておけば良かった!」と思うことだろう!

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参考文献


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